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 おはようございます。
今朝の大阪は、大変穏やかな勤労感謝の日です。ただ、急に朝晩寒くなり、昨日はこの冬初めてコートを着て外出しましたが、くれぐれも風邪など引かれませんように、お気を付けくださいね。

 さて、今月に入り『天皇とは何か?』について、順にご紹介させて頂いておりますが、今朝のお話も、日本人として、絶対に知るべき内容です。ぜひ、お時間のある時にでも、お読みください。そして、子供たちにも教えて上げて下さいね。笑

④『天皇とは何か?』

 今朝も、明治天皇の玄孫である竹田恒泰さん、国史啓蒙家の小名木善行さん、「逆説日本史」で有名な作家 井沢元彦さん、また他の本やYouTube等を参考に、私なりにまとめてご紹介させて頂きます。

 これまで3週連続で、『天皇とは?』についてご紹介させて頂きましたが、日本の天皇がヨーロッパの王や中国の皇帝とは全く違う存在であることはご理解いただけたと思います。
今朝は、『なぜ男系男子でならないといけないのか?』についてお話しさせていただきますが、その前に、『女性天皇と女系天皇の違い』についてお話しさせていただきます。

 女性天皇とは、天皇の女のお子様が天皇になることを言い、現在で言えば愛子様が天皇になることを指します。ただ、昭和22年に制定された現在の※皇室典範には、「皇位は皇統に属する男系男子がこれを継承する」となっていますので、実質的に愛子様が天皇になることは出来ません。

※皇室典範(こうしつてんぱん)=皇室に関する重要な事柄を定める法律

 次に、女系天皇とは、その愛子様が旦那様をお迎えになり、その愛子様と旦那様のお子様が天皇になること言います。それでは、まず最初に、『天皇が男系によって継承される理由』についてお話しさせていただきます。
 それは、古来よりある日本人の根本的考え方からで、「どんな人間も必ず※霊(たましい)を持っていて、肉体が滅んでも(死んでも)霊(たましい)だけは永遠に存在し、継承されていく」という考え方です。

※霊(たましい=ひ)、魂(たましい)とも書く

 よく、「大和魂」とか、「魂を磨け」と言われますが、その魂(霊)です。
そして、古代の日本人、つまり我々のご先祖様が、男女の和合(子作り)についてはどのように考えていたか?についてですが、子供を産めるのは女性だけです。

 男性はどう逆立ちしても産む事はできません。また女性も女性だけでは子供を宿し、産むことはできません。女性は毎月排卵があり、その卵は男性の精子と出会い、結び付かなければ流れてしまいます。そして、その男性の精子のことを、古代の人々は霊(たましい)と考えていたのです。

 それは、男性器をキンタマと呼びますが、そのタマ(玉)とは睾丸のことで、その睾丸で精子は作られます。まさに、玉で作られるから霊(たましい)といことで、この霊(たましい=精子)が、女性の持つ卵と出会い、結び付き、子(人間)が出来ると考えていたのです。

 つまり、霊(たましい)は元々は男性が持っているもので、男系男子とは、天照大神(あまてらすおおみかみ)の霊(たましい)を受け継いだ神武天皇から、面々と126代、約2700年近くもその霊(たましい)が受け継がれてきていると考えたのです。

 ですから、愛子様が旦那様をお迎えしお子様が出来、その方が天皇になる(女系天皇)と、126代受け継がれてきた天照大神の霊(たましい)とは違う、別の霊(たましい)を持つ天皇になるということです。また、過去に8人の女性天皇がいらっしゃいましたが、女性天皇は結婚出来ないというしきたりがありました。

 ここで、「天照大神は女ではないか?」「霊(たましい)を持ってないじゃないか?」という人がいますが、この点については明確に、古事記にも日本書記にも書かれています。
 それは、天照大神がお生まれになった時に、お父様の伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)が、首につけている玉、つまり自分の「霊=たましい」を、ゆらゆらと揺らしながら、天照大神にお授(さず)けになったと書いてあります。

 つまり、天照大神は外見は女性、生まれてきた時も女性でしたが、男性の伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ=父)の霊(たましい)をしっかりと受け取り、子へ、孫である天孫降臨をした瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)へと、そして神武天皇へと、引き継がせていったということです。

 ところで、男系男子について昔の人は、こういう言い方もしました。女性は畑(はたけ)、男性は種(たね)。例えば、どんな畑に茄子(なすび)の種を蒔いても、出来の良し悪しはあったとしても、必ず茄子が出来、きゅうりが出来ることはありません。

 つまり、大変失礼な言い方になりますが、愛子様のように天皇家の血を受け継いだ畑であっても、茄子以外の、例えばきゅうりの種を蒔けば、きゅうりが出来るということです。最近では、染色体の話を持ち出す人もいます。

 男性の体は、XとYの染色体で出来ています。これに対して女性の身体は、XとXの染色体で出来ています。そして、この男性しか持たないY染色体にも何種類ものY染色体が存在し、男系男子ということは、同一のY染色体が2800年近く継承されているということである。と。

 これで、同一のルール、血統、系譜(けいふ)で126代、2700年近く天皇家が続いて来たことはご理解されたと思いますが、何をさておいてもう、大切なことは、この古さ(伝統)です。日本の次に古い王室はデンマークで、西暦900年頃からで、現在54代女王。次に古い王室は英国(イギリス)で西暦1066年からで41代です。

 しかも日本の王室である天皇家は、他国の王室とは違い、前回まで3週でお話した通り、ひたすら我々国民のこと、世界平和を祈られるご存在です。ここに、誰もが頭(こうべ)を垂れたくなる尊敬の念、『※権威』を感じないでしょうか?

権威=他社を服従させる威力

 そして、この世界に誇れる、日本にしか存在しない天皇家を、これまで続いてきたように、未来永劫同じルール(系譜)で存続させていきたいと思いませんでしょうか?
日本人であれば、誰しもそう思うと思います。また、男系男子の天皇の系譜、皇室のあり方について、先日の国連女性差別撤廃委員会の勧告ではありませんが、女性軽視だと言う人がいますが、全くそうではありません。

 逆に、男性差別です。それは、女性は、美智子様や雅子様のように、民間人であっても皇室に入ることは出来ますが、男性は、皇室に生まれない限り、小室圭さんもそうでしたが、どんなことがあっても皇室に入ることは出来ないのです。

 また、イギリスの王室や他の王室には、自由があり、権限もあり、財産もありますが、日本の皇室は無縁で、天皇・皇后には、全くと言っていいほど自由がありません。権限も何一つありません。財産もありません。ご本人にとっては何の利益もないのです。

 一般の皇族であれば、コンビニに立ち寄ることは出来ないくもないそうですが、天皇・皇后はそれは絶対に出来ません。竹田恒泰さんが以前、美智子上皇后に「夢」をお尋ねしたところ、「本屋さんで立ち読みがしてみたい」とおっしゃったのが大変印象的だとお話されています。

 また、皇位継承順位第7位の三笠宮寛仁親王殿下(みかさのみやひろひとしんのでんか)から直接、天皇になるということはどういうことか?とお聞きしたところ、「それは、大変苦しいこと」と答えられたのが大変印象的で、皇族も天皇にはなりたくないんだと思ったとお話されています。

 つまり、天皇になるということは、「絶大な権力と、莫大な財産が手に入る」と考えているから、女性軽視などという発言が出るのであって、天皇は、権利ではなく、義務なんだとも、おっしゃっておられました。

 いかがでしょうか?他国の王や皇帝と天皇の違い、そして、日本の天皇が126代、2700年近く守ってきた系譜、男系男子であるからこその権威、ご理解頂けましたでしょうか?

 来週は、まとめとして、我々日本人の背骨として、この天皇家のご存在があったからこそ、何度もあった国難を乗り越えることが出来たことを、ご紹介させて頂きたいと思います。

【来週へつづく】