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 おはようございます。
さあ、いよいよ8月最終日、明日から9月です。台風10号の影響が心配な週末ですが、くれぐれも気を付けてお過ごしくださいね。そして明日は防災の日、南海トラフ地震も心配されますが、あの忌まわしい関東大震災から101年目、今朝はその関東大震災にまつわるお話です。

『親日国ベルギー』

 ベルギーは、イギリス海峡に面していて、フランス、ドイツ、オランダ、ルクセンブルクと国境を接する人口約一千万人の王国です。
首都ブリュッセルにはEUの主要機関が多く置かれ、EUの首都とも呼ばれています。

 日本とベルギーの国交は1866年、慶応2年の修好通商及び航海条約の調印を機に始まりました。
明治時代の初期には、日本から視察団や士官なども留学生として派遣されています。
これは、ベルギーは大国に囲まれた小国ですが、中立を保つ軍事力があったからで、地政学的に似た日本は見習うべきところが沢山あったからです。

そして、ある事件が起こりました。

 それは日清戦争の時でした。日本が中国の旅順港を占領した際に、米国の新聞に、日本を陥れるデタラメな記事が掲載されたのでした。
「日本兵が罪もない現地の住民を無差別に6万人も虐殺した」と報道されてしまいました。
これは、「新聞記者のトクダネ欲しさ!」と言われていますが、捏造も甚だしく、「日本人はそんな事はしない!」とその嘘を暴いてくれたら外国人がいました。

 それが駐日ベルギー公使を務めていたアルベール・ダネタン男爵でした。
彼は、1893年から1910年までの17年間も駐日公使を務め、日本とベルギーの友好関係に尽力してくれた方でした。17年間も日本に住んでいて、「日本人がそんな卑劣なことをするはずがない」ということを、よく理解してくれていたのです。

 当時は、捕虜に対して残虐な行為を繰り返す中国兵の報道が世界中で広まっていました。
ですから「東洋人は野蛮だ!」というのが世界の認識だったのです。
「我々日本人は一緒にして欲しくない!」、日本人までそんな風に見られてしまっていて、大変な迷惑な話です。この偏見はその後も続き、おかげで日露戦争の時にも同じような日本を貶める報道が世界各国でありました。この時もまたダネタン男爵は、捏造記事を次々に暴いてくれました。

 男爵は、日本の文化や歴史に深い理解と敬意を示してくれていて、自ら日本語を学び、日本の文学や芸術にも親しんでいたのです。もちろん、日本の皇室とも良好な関係を築き、日本の国際的地位の向上に貢献してくれました。我々日本人にとっては大変な恩人で、もし彼が公使でなかったら、現在の日本ではなかったかもしれません。

 そして、1914年に勃発した第一次世界大戦で、今度は日本がベルギーに恩返しをする番になります。永世中立国のベルギー領内をフランスに侵攻するドイツ軍が通行しようとしました。
もし通行を許したら、戦争に加担したことになります。この時のベルギー国王の固い意志を示した言葉が残っています。

「ベルギーは、道ではない国だ。結果はどうなろうとも拒絶する。 我々の義務は、国土を守り抜くことだ。この点を間違えてはならない」。

 しかし、大国ドイツ軍はお構いなしに土足で、ベルギー国内を侵略していきました。これに対しベルギーは、小国ではありましたが必死で戦い抜きました。
この状況を知った日本は、傷ついたベルギー国民を支援激励するために義援金を集めるキャンペーンを行い、集まった現金や支援物資を届けました。

 そして、1923年(大正12年)9月1日午前11時58分、関東大地震が日本を直撃しました。
いわゆる関東大震災が発生したのです。この時の惨状は世界中で報道され、各国が支援してくれましたが、ベルギーはどの国よりも手厚い支援をしてくれました。

 この時の駐日大使アルベール・バッソンピエール大使が、本国にすぐに働きかけ、9月5日には、「日本人救済ベルギー国内委員会」がベルギー国内に結成されました。
そしてこの委員会で、なんと220億円もの現金を集め、日本へ送ってくれなのです。
ベルギーも、第一次大戦終戦直後で大変な時だったのですが、こんなにもの大金を送ってくれました。ベルギー国民の、日本に恩返しをしたいと言う気持ちが、この金額に現れているのです。

 日本とベルギーは、こうして困ったときには、お互いに助け合う深い絆で結ばれています。
そして、両国の王室と皇室は今でも良好な関係を築いています。

 昭和天皇が崩御され、大喪の礼が行われた際には、欧州の王室で真っ先に出席を表明したのは、ベルギーのボードワン国王でしたし、また、ボードワン国王が崩御された際には、天皇・皇后両陛下が出席されました。
皇室史上、天皇が外国王の葬儀に出席されたのは、これが初めてだったそうです。それだけベルギーは日本にとっては、特別な存在ということです。

【誇り高き日本チャンネルより】

▽「南京大虐殺」という中国共産党のプロパガンダもそうですが、当時はインターネット等SNSもなく、人の交流も限定的で、遠い国の出来事は新聞が唯一の情報手段、意図的なプロパガンダ等簡単なことだったんだろうなと思いました。
そういう意味で、駐日ベルギー公使だったアルベール・ダネタン男爵には感謝しかありません。 

 しかし、先日のNHK中国人外部社員の中国語放送による「尖閣諸島は中国の領土だ」発言問題にしても、大変腹立たしく、「本当にもうNHKは解体しかないな」と思いましたし、積極的に日本の主張を発信する行政機関を設置して頂きたいと思いました。