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 おはようございます。
一月も終わりというのに、最近とても寒い毎日が続いていますが、風邪など引かれてはいないでしょうか?くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしくださいね。

 さて今朝は、昨日の朝刊の一面に出ていた、『自殺 中高生最多532人。全体は初の2万人割れ』という記事から、ある本をご紹介させて頂きます。

『自殺する私をどうか止めて』

著者  西原由記子 2003年発行

 この本では、ある青年の自殺を機に自殺防止活動を始めて以来、25年にわたり電話相談を受けている著者が、相談者や遺族たちとの胸を打つエピソードを通じて、自殺防止と遺族のケアの必要性を訴えた本です。

 この本を読んで、私たちが理解しなければならないのは、自殺を考えている人を思いとどまらせたものは、言葉ではないということです。

それは、本気で真剣に話を聞いてくれることでした。

 自殺防止センターでは、人の話を聞く練習を重ね、しっかり話を聞くことが出来るようになった人しか活動できないことになっています。
自殺という大変な状況が迫っている人から話を聞く時、私たちはどうしてもその人を救う言葉を探してしまいがちです。話を聞きながら知らず知らずに、こちらが返す言葉を考えているのです。

 すると、「この人は真剣に私の話を聞いていないな」と瞬時に相手に伝わり、電話を切られてしまうことがあるそうです。なんとか自殺を思いとどまらせようと、「自殺はしないで下さい」なんて言うはもってのほか。

相談者が欲しい言葉は、「自殺したいほどつらいのですね。」とういう共感でした。

 生きることがとても困難になり、「どうしたらよいのでしょうか?」と相談される時、
「こうしたら? ああしたら?」と、こちらの意見や考えを話しても、「それはもうやった」などと言われるそうです。実は答えは全て相手が持っているのです。

相談者はただ相手の話を一生懸命聞いてあげること。
話を聞く中で相手は自分で答えを見つけていく。
真剣に聞くだけ。それだけでいいとの事でした。

 私は保険営業の仕事をしていますが、よく管下代理店の方にセールスの「ホットポイント」というお話をします。

それは、例えば車のセールスを例に取ると、同じように「車が欲しい」と思っている方でも、

価格を優先するのか?
デザインを優先するのか?機能性を優先するのか?
燃費を優先するのか?
メーカーを優先するのか?等々、

 また、それらが重複し絡み合ってるかも知れませんし、本人自身も無意識で思っているだけで、分かっていないかも知れません。
保険も同じです。毎月の保険料を優先するのか?より手厚い保障を優先したいのか?ガン等の生活習慣病に備えたいのか?満期がある保険が良いのか?等々、ただ、保険の場合は目に見えない商品で、ほとんどのお客様が知らない保険特有の規定等があるので、とことんお話を聞いた上で、ホットポイントを掴み、お客様のニーズを踏まえた上で、まず提案する前に、イザという時に後悔しないよう、保険で一番重要な「一入院規定」のお話保険料の仕組み「満期のある保険は本当に得なのか?」のお話本当の万が一とは?この3つを先に説明するようにお話しています。

 いずれにしても、相手の方のお話を真剣にしっかりと聞くことの重要性をお話しています。
また、『人蕩し術』(ひとたらしじゅつ)で多くの経営者から師匠と慕われている無能唱元(むのうしょうげん)氏も、現代人が最も不足している本能「自己重要感=承認欲求」を満たしてあげるには、しっかりと真剣に相手の方の話しを聞いてあげることだとお話されています。

 人は誰しも受け入れてもらいたがっています。
今まで、 誰かに自分のことを否定されて続けてきた人や、自分のことを自分で責める人は、共感されると、肯定されると、それだけで心がクリアーになります。

「人は受け入れてもらいたい」「人は肯定されたい」『地球村』の高木善之さんの『ありがとう』という素敵な本があります。

 この中で、どんな悩み事・相談事も解決する 「耳が大きいおじいさん」というお話がありました。引用させていただきます。

 私が子供の頃、近所に東(あずま)さんというお宅があり、そこにおじいさんがいました。
おじいさんは、耳が大きく、 いつもニコニコして、いつも半分寝ていしました。
この「耳の大きなおじいさん」は、「悩み事、相談事をするととても楽になり、解決策がみつかる」ということで評判で、 近所の人はもちらん、遠くからも人がやって来ました。

 私は小さな子どもだったので、実際に相談したわけではありませんが、人の話によると、 おじいさんは、どんな話も黙って聴くのだそうです。相手が笑うと、おじいさんも微笑んでくれるのだそうです。相手が泣くと、おじいさんも涙を流してくれるのだそうです。

 相手が黙り込むと、おじいさんはやさしい目で見つめて、黙って話し始めるのを待ってくれるそうです。そして、相手が立ち上がると、抱きしめてくれるそうです。そして、玄関まで送ってくれて、相手が見えなくなるまで手を振ってくれるそうです。

 相談に来た人は、最後にはみんな涙を流して 「ありがとう!ありがとう!」と感謝して帰っていくそうです。「耳の大きなおじいさん」はどんな悩み事も、受け止めてくれるのだそうです。

 あとになって私は、父親にこのことを聞くと、「あのおじいさんはね、耳が聞こえなかったんだよ」と、衝撃的なことを話してくれました。

「えっ!どうして!どうして耳の聞こえない人が相談を解決できたの?」と聞くと、

父は「さあ、わからないけれど・・・・、きっと愛だったんだろうね」(引用終わり)

 最後に、小冊子「やさしさ通心④」のおわりにでご紹介させて頂きましたが、日本一自殺率の低い徳島県南東部の街、海部町(現:海陽町)を、その原因を探るべく旅した精神科医、森川すいめい氏の著書『その島のひとたちは、ひとの話をきかない』という本で紹介されているその町の人々の合言葉をご紹介させて頂きます。

「病(やまい)は市(いち)に出せ」大人たちが、家庭で、職場で、しっかりと話しを聞いてあげる環境を作ることが先決だと思いました。

 そういう意味で、私が最も尊敬する今井光郎会長が創業されたフジ住宅さんには、「聞けばいいだけ 言えばいいだけ」という社風があります。本当に素晴らしい会社だなと思います。

 家庭でも、子供たちが何でも言える、何でも聞ける、そんな環境を作ることが一番大切ですね。

【いくつかの本やインターネット、メルマガ等をまとめさせて頂きました】