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 新年 明けましておめでとうございます。

昨年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
今年もまたやさしさ通心にお付き合いの程、よろしくお願い致します。

 さあ、お正月3日、今朝の大阪は少し寒いてすが穏やかで大変良いお天気です。
そして、今年令和8年(2026年)が、平和で穏やかな一年であることを願うばかりです。

 さて、皆さんは今年はどんな目標を立てられたでしょうか?今朝のお話は、そんな目標、夢を実現した男性のお話です。

『夢を叶えるために変えたこと』

『夢を叶えるために変えたこと』
          佐藤政樹
   (劇団四季 元主演俳優 )

 私は劇団四季の舞台に10年間立ち続け、「ライオンキング」や「シーザス・クライスト=スーパースター」などに出演させていただきました。

 劇団四季に入れるのは、幼少期からクラシックバレエや声楽を専門的に習っている特別な人だけだと多くの人が考えていると思います。私自身もそう思っていましたし、実際に入ってみるとそういう人ばかりでした。

 しかし、私が演劇の専門的な勉強を始めたのは大学卒業後の23歳を過ぎてからの事でした。
当時私は就職活動に挫折し、それを学校や社会のせいにして、そこから逃げるためにフリーターになっていました。ダメな自分からの脱却のため、俳優養成所へ入所を申し込みました。

 ここで出会った仲間から誘われて、劇団四季の「ソング&ダンス」の舞台を観に行きました。
俳優たちの芯のある声が会場全体に響き、出演者の魂と熱いエネルギーが3階脚席の一番後ろまで伝わってくる衝撃のステージでした。

 私は完全にそのパフォーマンスに心を奪われました。
子供の頃からエンターテイメントに憧れていた私は、「自分の目指す場所は、あの舞台の上だ!」と、すぐに劇団四季を目指すことを決めました。

 しかし23歳。しかも理工学部の出身でバレエ経験ゼロの私が「劇団四季」を目指す事は誰が考えても無謀でした。

「今から始めるなんてもう遅い」

「絶対に無理」

「君は進む道を間違えている」

 そんな言葉を聞いても聞かないふりをしながら愚直に修行を積み上げました。
でも、劇団四季はおろか、いろいろなオーディションを受けるたびに不合格。

 そんなお先真っ暗な状態の時、私は東京で地方からの受験生を対象にした不動産屋さんのチラシを配っていました。管理が緩く、頑張っても適当にやっても時給は変わらないアルバイトでしたので、私はけだるそうに受験生たちにチラシを渡していました。

 そこで、私と同年代の髪の毛を金色に染めた青年も一緒に働いていました。
切れ長の目をしたその青年は、見た目とは裏腹に、目の前の受験生一人ひとりに

「お願いします!」

と、心を込めながらチラシを渡していました。

 そんな彼とアルバイト後に話す機会がありました。

「君、ずいぶん一生懸命だね」

と言うと彼はこう答えました。

「だってお金をもらうんだから、それに少しでも上乗せして返すくらいの気持ちでやらなきゃダメでしょ!」

頭をガツン! と殴られたようなショックが全身を駆け抜けました。

 もらうバイト料に少しでも上乗せして返そうという気持ちで仕事をしている彼と、完全に指示待ちで言われたことだけをただこなしている自分。

「自分がやりたいこと以外にエネルギーを使う必要はない」と考えていた私にとって、彼の言葉は頭に雷が落ちてくるほどの衝撃でした。

 全く報われない原因の1つが、この「自分に関係のないことには向き合わない」という考え方にあったのだと、彼の言葉を通してようやく気がつきました。

 その日からあらゆる行動に対する私の心構えが変わりました。
心構えが変わると、周りの人間関係が変わり、人生も変わっていきました。

【日本講演新聞 2015年5月15日号】より

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