NO:800
おはようございます。
さあ、記念すべき800回目のやさしさ通心になりました。
まだまだ、900回、1000回を目指して頑張りますので、どうぞこれからもお付き合いのほど、よろしくお願い致します。(笑)
いや~、それにしても暑い毎日ですね。水分補給しながら、体調に気を付けてお過ごし下さいね。
さて、先週のやさしさ通心『なぜ日本語は動詞(結論)を最後にしたのか?』に対しても、何通かご感想を頂戴しましたが、お一人、岐阜県にお住まいの主婦の方から頂戴した感想を、ご紹介させて頂きたいと思います。
「私も最近日本語って、本当に素晴らしいと感じる事多いです。やさしさ通信でも、同様の事が載っていて嬉しく思っていました。世界で一番複雑で難しい日本語!けれども、元警察官のバンドウ タダノブ氏が、付き合っている中国人が、『日本に長く住んでいたら自分はカッカする事が無くなり、「優しくなった」と家族から言われるし、自分もそのように穏やかになってきたようだ』と言ったそうです。日本語って、やっぱり凄いですね。世界の言語学者も、日本語の素晴らしさを語っていました。嬉しいですが、当の日本人が日本語を疎かにしてるようで少し悲しいです」
全くおっしゃる通りですね。日本人自身が日本語も含め日本文化の素晴らしさを理解していないことが多いように思います。特に戦後、戦前を全て否定する、戦前を「悪」と考える教育が行われてきたことが最大の原因だと思います。
そしてそれに乗っかるように、マスコミや著名人たちが欧米の価値観が「進歩的」だと、戦前をダサいものだという風潮を作り出したことが輪をかけました。
戦前であっても良いものは良い。悪いものは悪い。逆に、良いものの方が多かったように思います。今朝は、ご感想を頂戴した方に教えて頂い動画から、日本文化の素晴らしさを、要点をまとめてご紹介させて頂きます。
『日本人、よく聞け! 悔しいが日本には比類がない』
クロード・レヴィ=ストロース
(社会人類学者、民族学者
私はこれまで世界中の神話を読み、数百の文化構造を比較してきた。
だが、日本ほど美しく、矛盾を抱きながら、調和し続けてきた文化を他に知らない。
日本という存在は、私の研究人生において最も謎めいた存在だった。
私が一番驚いたのは、日本人が違いに対して持つ独特の眼差(まなざ)しだ。
外来の思想や宗教が入ってきたとき、他の国なら、自国の文化を捨てるか、入ってきたものを排除するかになりがちなのだが、日本人は新旧を対立させず、古きもと新しきものを積み重ねていく。
※神仏習合や※和洋折衷(せっちゅう)の風習、現代都市に残る古い神社の静けさと高層ビルの共存。
そのあり方には、異なるものをそのままに調和させる静かな知恵が息づいている。
日本人はしばしば、自分たちの空気を読む文化や曖昧さ、控えめな態度を自虐的に語るが、実は、それらこそが、多様な価値観を共存させ争いを最小限に抑え、調和の中で独自の道を切り開いてきた底力なのだ。
日本人は、矛盾するものを矛盾のままに調和させる知恵を、長い歴史の中で身に付けてきた。
そこには「分けない」「決め付けない」、日本にはそういった自由があった。
現在世界はどんどん均質化している。
インターネット等によって、どの街にも同じような店が並び、同じような音楽が聞こえ、同じような思想が広がっていく。
だが、私は願う。日本人よ、古いものと新しいもの。内と外。異なるもの同士を排除せずに受け入れてきたその心を、どうか誇りなさい。私は世界を歩き無数の文化を見て来て、今のままの日本を、世界がどれだけ必要としているかを心の底から知っている。
日本人よ。どうか自らを軽んじないで欲しい。
他国と比較して自分を小さくする必要は全くない。季節の移ろいに、そっと踊る心。一つの言葉の余韻に、涙するその感受性。
それこそが「世界の奇跡」であり、これからの時代にこそ必要とされる「知」である。世界は分断と対立を乗り越え、新たな共生の形を模索している。
あなた方の知恵が、どれほど大切な道しるべとなるか。
日本人よ誇りなさい!!
しかし、戦後、あなた方が古来より大事にしてきたものが壊れつつあるように感じます。あなた方にしかない素晴らしい価値観を、良くないものとして扱っているように感じます。
もしかしたら、戦争の影響はとても大きいものなのかもしれません。
しかしあなた方は、相手を殺さず、自分も殺さず、調和しようとしてきた唯一の民族です。
どうか自分を殺さないで下さい。
それは、あなた方自身のため、そして全人類の未来のためにです。
もう一度、あなた方の神話に触れてみて欲しい。
どうか、私の身勝手な願いをお許しください。
【偉人の教えチャンネル】より
※神仏習合=日本土着の神道と仏教信仰が融合し、一つの信仰体系として再構成された宗教現象。
※和洋折衷(せっちゅう)=日本風と西洋風の様式を共に取り入れること。
クロード・レヴィ=ストロース
1908年11月28日 – 2009年10月30日
フランスの社会人類学者、民族学者。ベルギーのブリュッセルで生まれ、フランスのパリで育った。
国際交流基金の招きで、1977年10月から11月に初来日、以後も1986年4月の他に数度来日し、講演・シンポジウムや、日本人学者や日本学者らとの交流を行っている。
日本文化を高く評価する親日家であり、1993年春の外国人叙勲で勲二等旭日重光章が授与されている。
レジオンドヌール勲章グランクロワ(フランス)
国家功労勲章コマンドゥール(フランス)
芸術文化勲章コマンドゥール(フランス)教育功労章コマンドゥール(フランス)
王冠勲章コマンドゥール(ベルギー)
南十字国家勲章(ブラジル)
勲二等旭日重光章(日本)
学術功労国家勲章(ブラジル)