NO:764
おはようございます。
さあ、衆議院解散総選挙も終わり11月に入りました。そして、マスコミは全く報道しませんが、前兵庫県知事を貶めようとした証拠が出てきて、ネットでは大変な騒ぎになっていますね。私個人的には、日本の再生はいよいよこれからだと楽しみに思っております。
さて、私が原告代表をしております「日の丸バッチ剥奪裁判」の第一回控訴審が、来週火曜日(11/5)の午後1時30分から大阪高等裁判所で始まります。
当日は裁判終了後、お隣の弁護士会館の510号の会議室をお借りして報告会を行いますので、お時間のある方は裁判もですが、報告会もぜひお越し下さい。
「日本人が日本の裁判所の法廷に入るのに、胸の『日の丸バッチ』を外せ!」とは、日本の国家公務員である裁判官が言うことか!」ぜひ、その真意を明らかにしたいと思います。
①『天皇とは何か?』
ところで先月29日、国連の女性差別撤廃委員会が、日本の皇位継承が男系男子に限るという皇室典範の規定について、女性差別撤廃委員会の理念と「相いれない」とし、日本政府に対して皇室典範の改正を勧告してきました。
「何を言っているんだ!何も分かっていないくせに!」と叫びたくなるような、内政干渉もはなはだしいとんでもない暴論だと思いました。
そこで、今週から数回に分けて、『天皇とは何か?』『他国の王とどう違うのか?』『なぜ、男系男子でなければならないのか?』を、明治天皇の玄孫である竹田恒泰さん、「逆説日本史」で有名な作家 井沢元彦さん、国史啓蒙家の小名木善行の本やYouTubeを参考にご紹介させて頂きます。
石破首相も就任前には「女系天皇」に言及し、「この男は首相にしてはいけない!」と思いましたが、今回の国連の女性差別撤廃委員会の勧告といい、これらは全て、日本を壊したいある国の影響を受けているとしか思えません。
学校教育でしっかりと、『天皇の歴史や存在意義、他国の王との違い』についての教育をして頂きたいなと、改めて思いました。
『天皇とは何か?』
まず、この質問からさせて頂きます。「なぜ、源頼朝や北条義時、織田信長は天皇を殺して、自らが天皇になろうとしなかったのでしょうか?」
特に北条義時は、承久の乱で後鳥羽上皇の軍を京都で打ち破り、後鳥羽上皇を殺し朝廷を滅ぼそうと思えばいつでも滅ぼせる状況でした。
承久の乱=源頼朝が勝手に征夷大将軍を名乗り、東国を支配したことに怒った後鳥羽上皇が、源頼朝亡き後、兵をあげ鎌倉幕府を滅ぼそうとした乱(変)で、結局、その時鎌倉幕府の執権をしていた北条義時は後鳥羽上皇を島流しにし、別の天皇を建てました。
このことは、日本人は特に疑問に思いませんが、外国人からみると大変不思議なことなんだそうです。確かに、ヨーロッパや中国の王朝は、力づくで前の王朝を倒し、新しい王朝を建てると、前王朝の人々は皆殺しにしていました。
実は日本では、聖徳太子の次の天皇(大化の改新)の頃からだそうですが、「日本を治るのは、神の子孫(血筋を引いた)である天皇である」というルールが出来ていたのです。
そしてそれを、頼朝や義時、信長も含め全国民が信じ、天皇のことを崇拝していましたから、その天皇を亡き者にしたからいって、子孫でない人間が日本を治ることなど有り得ないことだと、誰もが思っていたのでした。
ではなぜ、天皇はそれほど国民に信頼され、崇拝されていたのでしょうか?
現憲法では、天皇は国民の象徴となっていますが、昔は祭祀王(さいしおう)と呼ばれていました。
つまり天皇は、日々 国民の安寧と平和を祈る存在だったのです。
当時はまだまだ科学も発達しておらず、「怨念」や「たたり」、「神の怒り」等が信じられていた時代です。そんな中、毎日毎日、自分自身の幸福ではなく、私たち国民の幸福を祈ってくれている存在ですから、誰もが感謝したのです。
そしてそれは、象徴天皇となった今でも受け継がれています。
私たち国民には、権利と義務がありますが、天皇には権利はなく、「祈る」という義務だけが存在します。例えば私たちすべての国民は、憲法で、「幸福を追求する権利」や「結婚の自由」「職業を選ぶ自由」「表現の自由」「性別や出自で差別されない」等の基本的人権や権利が保障されています。
18歳以上の成人になれば参政権も持ちます。しかし天皇には戸籍がありません。
即位拒否や退位の自由もありません。職業選択の自由もありません。結婚も本人の意志だけでは決められず、皇室会議を経なければならない。参政権もない。健康保険・年金という社会保障もない。
信教の自由もありません。
にもかかわらず、天皇は逆に義務として、毎日毎日「国平らかに、民安かれ」とひたすら祈っておられます。
※義務としてと書きましたが、決して義務感としてはやっておられません。天皇ご自身が心の底から望んで、祈って下さっておられます。
その理由や背景は、来週以降にご紹介させて頂きます。
そして、その他に天皇のお仕事としては、
1、国会の指名の基づいて内閣総理大臣を任名する
2、内閣の指名の基づいて最高裁判長官を任名する
3、憲法改正、法律、政令、条約を公布する
4、国会を召集する
5、衆議院を解散する
6、国会議会の総選挙を公示する
7、国務大臣その他の官吏の任免、全権委任状、大使、公使の信任状を認証する
8、大赦、特赦、減刑などを認証する
9、栄典を授与する
10、批准書その他の外交文書を認証する
11、外国の大使、公使を接受する
12、儀式を行なう
13、国事行為を委任する 天皇陛下が署名・押印する書類は年間1000件越えます。単純に書類が1000通というわけではありません。
国事行為の栄典の授与は、年間3万6千人以上になります。
署名・押印する書類も丁寧に読んだ上に署名されるので、大変なハードワークです。
宮内庁HPをご覧くださったらお分かりになると思いますが、皇室のご活動は、国民が思う以上にはるかに激務です。
それだけではなく、 天皇の最も重要なおつとめは、日々のお祈り以外に祭祀を行なうことであると言われます。
年間30回にも上る皇室祭祀を行なわれます。
私利私欲にまみれて、魂を汚す人間も、犯罪を犯す人間も、すべての国民のことを天皇は祈っておられるのです。
大和民族とは、「大」いなる「和」をもたらす民族のことで、その中心になっておられるのが、天皇陛下のご存在なのです。
私は、そんな天皇陛下のいらっしゃる日本人として生まれて、心底良かったなと思っています。
【来週につづく】