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おはようございます。

 今年は元日早々に能登半島地震があり、改めて、人生に「まさか!」はいつ起こるか分からないと、思い知らせてくれました。
 今朝のやさしさ通心は、やはり人生の「まさか」のお話ですが、ある読者の方が「新聞に掲載されたお話で、とても感動した」と、その新聞記事の写メを送って下さいましたので、ご紹介させて頂きます。

不幸ではない

『不幸ではない』

 私は患者歴17年。※中途障害者で、身体の障害、脳の障害がある。
女性特有の病気がきっかけで通院した。
治療のはずが、薬や治療法が合わず、いくつもの病院にかかるも副作用などで、あれよあれよと悪化した。
生死もさまよった。今も仕事どころか、日常生活もままならない。自分一人で何かをするのは難しい。
こんなはずじゃなかった私の人生!
家族の人生まで狂わせてしまった。元気に産んでくれた母に申し訳なさが残る。これからも良くなる見込みは低いという。
手放してしまったこと、ものは数え切れない。
でも、今の私は幸せだ。

出会うことができなかったであろう、様々な分野の多くの人が支えてくれる。健康体では感じなかったであろう温かさが身に染みる。
本当にありがたい。そして、母との時間が増え、昔話を聞いたり、いろいろ教わったりしている。

喧嘩だってしたい放題!
学生時代や働いていたときには、なかった時間が持てるようにもなった。
そんなことを思うと、患者=(イコール)不幸ではないのかもしれない。
病気をしている17年たったから言えるのかもしれない。
この間にいろいろ学んだ。今も学びのさなかにある。
滋賀県長浜市 高畑友美 無職40歳

【新聞の投稿記事】より

※ 中途障害者とは、人生の途中で脳卒中や難病(原因不明の病気で現在の医学では治療ができない)、交通事故などで高次脳機能障害等の障害を負われた方のことを示します。
 働き盛りの40代50代で発症された方が多く、障害を負われたことでそれまで働いていた職場をやめざるを得ません。
 一家の大黒柱として働いていた最中に倒れてしまい、障害を負われたことによって家族の介護負担も増大し家庭的にも経済的にも困難な状況に一変してしまいます。

▽今年はお正月早々に能登半島地震があり、被害に遭われた皆様は、新年早々大変な困難に直面しておられると思いますが、今朝のお話も合わせて、平凡な日常がいかに幸せであり、有り難いかを思い出させてくれますね。
 改めて、能登半島地震で被害に遭われた皆様、避難生活をされておられる皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、一日も早い復興を願っております。